« 忙しいハキリバチ | トップページ | 小鳥達は常に警戒心 »

2007年10月28日 (日)

コウノトリを見に行った

10月20日、兵庫県立コウノトリの郷公園へ行ってきた。
両親を城崎温泉へ案内する途中、自分達の鳥見という趣味を押し付けてしまいました。今年、自然放鳥したコウノトリペアの赤ちゃんが誕生し、無事巣立ったと話題になっていたので、一度行ってみたかったのです。

コウノトリは、国の天然記念物であり、兵庫県の県鳥です。環境省では絶滅危惧IA類(CR)として、レッドリストにのっています。1971年に国内で野生繁殖個体群のコウノトリは消滅したとのこと。時々、渡りの途中で日本に立ち寄る野生個体がわずかにいるだけとなってしまったようだ。この公園には、現在、100羽ほど人口飼育されている。そして、野生復帰計画に伴い、2005年に世界初の放鳥が行われ、今現在、20羽ほどのコウノトリが自然に飛び回っている。そのうち、渡ってきた野生個体が一羽混じっているらしい。

この公園は約165haと広大だ。公開ゾーンと非公開ゾーンに分かれている。屋根のない公開ケージには10羽ほどのコウノトリが羽を休めていた。コウノピアという建物から観察できる。ここに両親を置いて、私達は、自然観察路を散策した。

ホオジロや、カラ類、エナガなどに出会う。山の尾根に出ると、眺めがいい。やっと、3羽ほど山の上を飛んでいるコウノトリに出会った。

071026kounotori11020

071026kounotori21020
この個体は、羽の裏表にマーキングがされ、背中に発信機を背負っている。マーキングの色から、2007年9月23日に放鳥されたJO391という個体だ。研究のためとはいえ、気の毒な姿に見えるが、マーキングは3ヶ月ほどで薄れ、換羽によって消失するらしい。発信機は1年ほどでアンテナが取れ、固定している紐が劣化して落ちるそうだ。

山から下りて、東側の観察路へ向かう。こちらは人がいない。公開ケージも少し奥まっていて、双眼鏡や、スコープで観察するようになっている。その奥は、非公開ゾーンで、人口飼育ケージなどがある。両親を待たせてあるので、急いで西側へ戻った。こちらは人も多いが、近くで、コウノトリを見ることができる。公開ケージではコウノトリが頻繁に出入りしていた。

071026kounotori31020
ケージに戻ってきたコウノトリ。足環から、2006年9月24日に放鳥されたJO382という個体だった。すぐ近くを飛んだので、写真に納まりきらない。

071026kounotori41020
黒い羽に、光が当たって、緑や紫色に輝く。

071026kounotoritonboa_2
真剣に、じーっと見つめる先には、赤とんぼ。

071026kounotoritonbob
狙いを定めて、大きな嘴あけて、ぱくん!残念ながら、はずれました。この後もあきらめずに何回も追い掛け回していました。この光景は、滑稽で、踊っているようでした。

他にはクラッタリング(コウノトリは成鳥になると鳴くことができず、嘴をカタカタ鳴らす)しているもの、片足で立ち、嘴を羽の中にうずめて眠っているものなどいろいろな姿を観察することができます。動き回らなくても、公開ケージの前にいるだけで、かなり楽しめるようです。

放鳥された鳥たちがケージの中に戻ってくるというのは、人工飼育されたこの場所が一番居心地いいのでしょうか。外の世界は餌をとるのも大変だし、危険もあるし、きっと不安だらけなのでしょうね。野生復帰のための環境づくりは、公園だけでなく、周辺の農家の人たちも協力して無農薬、減農薬に取り組んでいるそうです。餌となるドジョウやカエルなどが田んぼにたくさん生息し、コウノトリが自由に飛びまわる日が来ることを願っています。

|

« 忙しいハキリバチ | トップページ | 小鳥達は常に警戒心 »

野鳥」カテゴリの記事

コメント

わぁ~!コウノトリを見にいらしたんですね!
一度行って見たいと思っていたところです。
以前ヨーロッパの小さな町で、コウノトリの仲間のシュバシコウを見たのですが、日本のコウノトリより小さいらしいのに、ものすごい存在感でした。あれだけの大きな鳥を人家の屋根に住まわせてしまうなんて、懐が深いなと思った覚えがあります。糞だって、並大抵のものではないはずですよね・・・。
コウノトリの里では、まず里山の環境を整えたそうですね。並大抵のことではなかったと思います。コウノトリだけでなく、野生と上手に共生出来るよう、少しでもお手伝い出来たらいいなと思っています。

投稿: kyara-mama | 2007年10月28日 (日) 19時17分

< kyara-mamaさんへ >
せっかく、兵庫県へ引っ越してきたのですから、一度は見に行きたいと思っていました。
コウノトリの公開ケージの中にはアオサギもいたのですが、いつも、アオサギは大きいと思っていたのに、まるで、小さい子供のように小さく見えました。真上を飛んだときはあまりの大きさに圧倒されました。
シュバシコウの住む町、テレビで見たことがあります。人と鳥が仲良く暮らせるなんて素敵だなって思いました。kyara-mamaさんは、実際に見られたのですね。
日本の豊岡もコウノトリと、民家が仲良く暮らせる町になっていくといいですね。
放鳥が開始され、赤ちゃんが誕生するまで、何年も多くの人たちの労力が費やされてきたようです。まだまだ、長い時間が必要なのでしょうね。
絶滅危惧種を作ってしまったのは私達人間であるということ、そして、一度失ってしまった自然を取り戻すことはかなり難しいということを、自分も含めて、もっと多くの人たちが真剣に受け止めなくてはいけないと思います。今、自分にできることは、まず、正しい知識を得ること。それから、何かが見えてくるかもしれません。

投稿: ジュリジュリ | 2007年10月28日 (日) 22時27分

コウノトリやトキ、昔は当たり前のように田畑の上空を飛んでいたのでしょうね。
私は実物を見たことがなかったので知りませんでしたが、アオサギが子供に見えるくらい大きな鳥なのですね?
白と黒のコントラストも美しいし、きっと実物が空を飛んでいるところを見たら感動するでしょうね。
地元の方々や関係者の方々の努力が実って、数十年後には昔のように空を舞っている姿が見られるといいですね。

それにしても、赤とんぼをパクンとやるコウノトリ、面白いですね!
こういう鳥って田んぼの中のドジョウやザリガニなどを食べるのだとばかり思っていましたが、トンボも食べちゃうのですね♪

投稿: misao | 2007年10月29日 (月) 08時51分

お早うございます。
放鳥されたコウノトリさんの近況、楽しく拝見しました。
”背中に針金が刺さっている”と思ったのは、発信器のアンテナなのですね。何かと思ってびっくりしました。赤や黄色のマーキングやら、コウノトリJO382さん、大変ですね。頑張ってくださいね~と思わず声援したくなりました。

投稿: ぴょんぴょん | 2007年10月29日 (月) 09時29分

< misaoさんへ > 
トキもコウノトリと同じような状況ですよね。日本では、野生絶滅、現在、佐渡保護センターにて、人工繁殖などによって、約100羽ほど飼育されているそうです。来年には野生復帰開始予定とのこと。
私は今回初めて、コウノトリを見ました。トキはまだ見たことがありません。どちらも、美しい鳥です。日本の田園風景に当たり前のごとく現れるようになって欲しいものです。
ケージの中にいる鳥を見るより、自然の中を飛び回っている鳥に出会えるほうがどんなにうれしいか。私が、よぼよぼにならないうちに、コウノトリもトキも野生復帰を果たして欲しいものです。
コウノトリのトンボ取り、面白かったですよ。トンボと遊んでいるわけではないと思います。虫も食べると図鑑にもありましたから。しかし、不器用な子でした。これでは、野生に戻れませんね。もう少し反射神経を鍛えないとねぇ。

< ぴょんぴょんさんへ >
こんにちは!
放鳥されるようになってから、時々ニュースやドキュメンタリーなどで放映されているので、日本全国の皆さんが気にしているでしょうね。
はじめ、屋根のないケージに10羽以上のコウノトリが、のんびりくつろいでいたので、飛べないように飼育されている個体なのかと思ってしまいました。
実際は、自由に飛びまわって出入りしていました。でも、戻ってきてしまうのは困ったもんですよね。早く完全独立して生活できるようにならないと野生復帰にならないですね。
あはは、背中の棒、説明がないとびっくりしますね。追跡調査をしてデータを集めているようです。一年間、アンテナが邪魔にならないか心配ですけど、我慢して、野生復帰果たしてね。私も声援送ってま~す。

投稿: ジュリジュリ | 2007年10月29日 (月) 13時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/202744/16892073

この記事へのトラックバック一覧です: コウノトリを見に行った:

« 忙しいハキリバチ | トップページ | 小鳥達は常に警戒心 »