10月20日、兵庫県立コウノトリの郷公園へ行ってきた。
両親を城崎温泉へ案内する途中、自分達の鳥見という趣味を押し付けてしまいました。今年、自然放鳥したコウノトリペアの赤ちゃんが誕生し、無事巣立ったと話題になっていたので、一度行ってみたかったのです。
コウノトリは、国の天然記念物であり、兵庫県の県鳥です。環境省では絶滅危惧IA類(CR)として、レッドリストにのっています。1971年に国内で野生繁殖個体群のコウノトリは消滅したとのこと。時々、渡りの途中で日本に立ち寄る野生個体がわずかにいるだけとなってしまったようだ。この公園には、現在、100羽ほど人口飼育されている。そして、野生復帰計画に伴い、2005年に世界初の放鳥が行われ、今現在、20羽ほどのコウノトリが自然に飛び回っている。そのうち、渡ってきた野生個体が一羽混じっているらしい。
この公園は約165haと広大だ。公開ゾーンと非公開ゾーンに分かれている。屋根のない公開ケージには10羽ほどのコウノトリが羽を休めていた。コウノピアという建物から観察できる。ここに両親を置いて、私達は、自然観察路を散策した。
ホオジロや、カラ類、エナガなどに出会う。山の尾根に出ると、眺めがいい。やっと、3羽ほど山の上を飛んでいるコウノトリに出会った。
この個体は、羽の裏表にマーキングがされ、背中に発信機を背負っている。マーキングの色から、2007年9月23日に放鳥されたJO391という個体だ。研究のためとはいえ、気の毒な姿に見えるが、マーキングは3ヶ月ほどで薄れ、換羽によって消失するらしい。発信機は1年ほどでアンテナが取れ、固定している紐が劣化して落ちるそうだ。
山から下りて、東側の観察路へ向かう。こちらは人がいない。公開ケージも少し奥まっていて、双眼鏡や、スコープで観察するようになっている。その奥は、非公開ゾーンで、人口飼育ケージなどがある。両親を待たせてあるので、急いで西側へ戻った。こちらは人も多いが、近くで、コウノトリを見ることができる。公開ケージではコウノトリが頻繁に出入りしていた。
ケージに戻ってきたコウノトリ。足環から、2006年9月24日に放鳥されたJO382という個体だった。すぐ近くを飛んだので、写真に納まりきらない。
黒い羽に、光が当たって、緑や紫色に輝く。
真剣に、じーっと見つめる先には、赤とんぼ。
狙いを定めて、大きな嘴あけて、ぱくん!残念ながら、はずれました。この後もあきらめずに何回も追い掛け回していました。この光景は、滑稽で、踊っているようでした。
他にはクラッタリング(コウノトリは成鳥になると鳴くことができず、嘴をカタカタ鳴らす)しているもの、片足で立ち、嘴を羽の中にうずめて眠っているものなどいろいろな姿を観察することができます。動き回らなくても、公開ケージの前にいるだけで、かなり楽しめるようです。
放鳥された鳥たちがケージの中に戻ってくるというのは、人工飼育されたこの場所が一番居心地いいのでしょうか。外の世界は餌をとるのも大変だし、危険もあるし、きっと不安だらけなのでしょうね。野生復帰のための環境づくりは、公園だけでなく、周辺の農家の人たちも協力して無農薬、減農薬に取り組んでいるそうです。餌となるドジョウやカエルなどが田んぼにたくさん生息し、コウノトリが自由に飛びまわる日が来ることを願っています。
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